2013年10月

秋晴れの10月12日土曜日。第10回エコール・ド・東山を終了いたしました。

三連休で混み合うなか、足を運んでいただいた皆様、本当にありがとうございました!次回以降の内容と、第10回の報告です。

第11回(11月9日土曜日)のご予約は受付中です。定員(20名さま)に達しましたら、受付は締め切らせていただきますので、ご予約はどうぞお早めに!次回の内容は次のとおりです。
「新出史料から見る慶長遣欧使節」

小川 仁

(京都大学大學院 人間・環境学研究科 共生人間学専攻 博士後期課程3年)

今年の10月に解纜400周年を迎える慶長遣欧使節。今回の報告では、はじめに意外に知られていない慶長遣欧使節の  経緯や目的を確認していきます。そして、発表者がローマ近郊の修道院で発見した使節関連の新史料に触れながら、使節とヨーロッパの人々との関わりを皆さんと考えていきたいと思います。

「ジャクソン・ポロックと書道芸術」
筧 菜奈子

(京都大学大学院人間・環境学研究科 共生人間学専攻 博士後期課程1

アメリカの代表的画家ジャクソン・ポロックが、日本の書道に影響を受けていたと聞けば、意外に思う方も多いでしょう。なぜ、この事はこれまで表立って言及されてこなかったのでしょうか そこには、芸術に対するアメリカの政治的思惑がありました。戦後の日米の芸術交流を通して、その実態に迫ります。

[今後の開催予定]

第12回 20131214日(土)14:0016:00
● 西洋美学・美術

● 京都学派-2-

開催場所:
ハイアット リージェンシー 京都 地下1Touzan
バー
605-0941 京都府京都市東山区三十三間堂廻り644番地
2
http://kyoto.regency.hyatt.jp/ja/hotel/our-hotel/map-and-directions.html

ご予約:
各回定員
20名 参加料3000円(茶菓子付)
お申込みは、メールまたは電話にてお願いいたします。
ecoledetouzan@hotmail.co.jp

電話番号:
090-6662-0360

定員になり次第、受付を終了させていただきます。お早めに!!
京都の紅葉もまだお楽しみいただける頃でしょうか。皆さまのお越しをお待ちしております!


第10回10月12日(土)の報告

「ふわふわ素材マシュマロゲルの開発」 早瀬 元

(京都大学大学院 理学研究科 化学専攻 無機物質化学研究室 博士後期課程3年)

環境保護から日用品まで、その応用範囲については多くの可能性を秘めた新しい素材、それがマシュマロゲル。早瀬さんは「出来そうだったから、おもしろそうだから」作ったそうですが、本当に出来ちゃうところが驚きです。詳細については、早瀬さんのウェブサイトをご覧いただくのがよいでしょう。こちら↓↓
http://www.aerogel.jp/MarshmallowGel

マシュマロゲルに触ってみたい方、早瀬さんに会って話をしてみたい方は、11月9日・10日に東京の未来科学館へ!詳細は、やはり上記サイトをご覧ください。

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耐熱温度は300℃、マイナス130℃にも耐えられるのだそうですよ。硬さは、その上に一円玉を置くと3ミリくらい沈むほど柔らかいものから、マシュマロくらいの弾力のあるもの、そしておそらくもっと固いものまで、硬さは様々に変えられるのだそうです。

お話を聴きながら、素人なりに何に使えるか考えてみました。

    建材、たとえば断熱・保温、それに耐火材、その弾力性から振動の吸収や防音材

    飛行機とか宇宙船にも①と同じように使える?

    衣料品、たとえば消防隊員の防火コート

 元保育士だった参加者のKさんは、

    プロテクター、たとえば障害児さんたちを怪我から守るヘッドギア、プロテクター。身近にある素材で簡単に作れるということだったけれど、材料コストがかからず売値を抑えられるなら、ご家族の負担も減る。もちろん、スポーツや工事現場、オートバイのヘルメットとかにも仕える。多孔性なら通気性もよいだろう。

    食べられるのかしら?たとえば増粘多糖類は、食品にも化粧品にも使われているし、顔に注入して皺を伸ばすとか形成外科にも使われているらしいけれど…マシュマロゲルは、体の中に入れても大丈夫なのだろうか?問題ないなら医療品。たとえば人工関節とか。

で、「気づいたらいろいろと考えている自分にびっくりしています。教科書で習った(しかも、ちんぷんかんぷんだった)化学の応用、その意義というものを改めて考え、生まれて初めて苦手な理科を面白いと感じました」とおっしゃっていました。ほかの参加者の皆さんも、何に使えるかなぁと今も考えておられるかもしれませんね。

 ここでコーヒーブレイクです。この日は、洋ナシとキャラメルムースのケーキでした。みずみずしく爽やかな洋ナシ、ちょっと苦味の効いたキャラメルムースは、大人の味。シャンパンかスパークリングワインをいただきたい気分でした。


「有機デバイスが拓くエレクトロニクスの新展開」

宮田 潔志

(京都大学大学院 理学研究科 化学専攻 分子分光学研究室 博士後期課程3年)

今からおよそ30年前、私は某メーカーで働いていました。私の担当は、欧米にセラミック製の厚膜、シリコンウェーファーなどを出荷する仕事でした。それらのものも、今ではシートかフィルム状になっちゃっているのですねぇ。なんでも小さく薄く軽くなっていくのが良いのかという批判もありますが、エコ・フレンドリーであることは確かです。

宮田さんもおっしゃっていたとおり、昔の人が「こんなことができたらいいな」と思っていたことが現代では可能になっていることを考えると、「柔らかいドラえもん」や「猫バス」だって、本当にできるかもしれないと思えます。

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現在、病院でおつとめの参加者のHさんからは、ペースメーカーとか人工皮膚(外部からの刺激を脳に伝えられる)に応用できたら素晴らしいな、とおっしゃっていました。ペースメーカーはとても重いですから、フィルム状のものをペタッと貼り付けるなら患者さんは楽になるだろう、と。

私は全く別のことを考えていました。それは、何かが柔らかくなるメリットです。それで思い出したのが絵画です。絵画は最初、岩や壁、天井に描かれていたのだけれど、中世になると板に描かれてポータブルになります。でも、近代になると布に描かれるようになって、絵の具が乾いたらキャンバスをくるくると丸められたから搬送が簡単になり、コストも低くなったので普及し、世界規模のマーケットが生まれます。教会の中を飾るだけのものではなくなると、描かれるものも変わりました。硬いものが柔らかくなると歴史はかわるのであります。

実際、マシュマロゲルもそうだけれど、体も頭もやわらかいほうが人生は楽しいですよね。化学の力で、今まで硬かったものがしなやかに、そして軽やかになるなら、私たちの生活はもちろん世界はもっと自由で、もしかしたら優しくなるのかもしれません。

「今日も面白かったよ!」と常連のOさん。元理科の先生だったご婦人は、エコール・ド・東山は「生きる力をもらえる」とおしゃってくださいました。有難うございます!!来月も楽しみです。

おかげさまで第十回(10月12日土曜)は、満席となりました。
第十一回(11月9日土曜日)のご予約は受付中です。
次回の内容は次のとおりです。

「新出史料から見る慶長遣欧使節」

小川 仁

(京都大学大學院 人間・環境学研究科 共生人間学専攻 博士後期課程3年)

今年の10月に解纜400周年を迎える慶長遣欧使節。今回の報告では、はじめに意外に知られていない慶長遣欧使節の  経緯や目的を確認していきます。そして、発表者がローマ近郊の修道院で発見した使節関連の新史料に触れながら、使節とヨーロッパの人々との関わりを皆さんと考えていきたいと思います。



「ジャクソン・ポロックと書道芸術」

筧 菜奈子

(京都大学大学院人間・環境学研究科 共生人間学専攻 博士後期課程1

アメリカの代表的画家ジャクソン・ポロックが、日本の書道に影響を受けていたと聞けば、意外に思う方も多いでしょう。なぜ、この事はこれまで表立って言及されてこなかったのでしょうか そこには、芸術に対するアメリカの政治的思惑がありました。戦後の日米の芸術交流を通して、その実態に迫ります。


[今後の開催予定]

第十二回 20131214日(土)14:0016:00
● 西洋美学・美術

● 京都学派-2-

開催場所:
ハイアット リージェンシー 京都 地下1Touzan
バー
605-0941 京都府京都市東山区三十三間堂廻り644番地
2
http://kyoto.regency.hyatt.jp/ja/hotel/our-hotel/map-and-directions.html

ご予約:
各回定員
20名 参加料3000円(茶菓子付)
お申込みは、メールまたは電話にてお願いいたします。
ecoledetouzan@hotmail.co.jp

電話番号:
090-6662-0360

定員になり次第、受付を終了させていただきます。お早めに!!
京都の紅葉もまだお楽しみいただける頃でしょうか。皆さまのお越しをお待ちしております!

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