2013年04月

第七回は、5月18日土曜日午後2時から開催いたします。
系のお話が多かった当エコールですが、今回は、理系ですよ。

「最先端観測衛星でみる太陽のほんとうの姿」
   渡邊 晧子(京都大学宇宙総合学研究ユニット 学術振興会特別研究員PD)
 青空にさんさんと輝く太陽。昨年5月の金環日食では日食グラス片手に太陽を観測したという方は多いのではないでしょうか。最先端の観測衛星でみた太陽には、微細な黒点内部の構造やフレアと呼ばれる大爆発など、ワクワクする現象で満ち溢れています。選りすぐりの写真、ムービー集をお楽しみください。

「植物の気孔づくりの戦略」
   菅野 茂夫(京都大学大学院 理学研究科 特別研究員)
 植物は「気孔」と呼ばれる小さな孔を用いて、地球を循環する二酸化炭素を取り込んでいます。適切な気体の取り込みのために、植物が気孔の数をしなやかに変化させることが知られているのですが、その仕組みが最近明らかになってきました。気孔の数の調節を行うペプチドの研究を中心に、植物の気孔づくりの戦略についてご紹介します。

エコール・ド・東山 第七回
日時  5月18日 午後2時~4時(午後1時半開場)
会場  ハイアット リージェンシー 京都 地下1階 Touzanバー
     市バス 100・206・208系統 七条三十三間堂前下車
     京阪電車 七条駅より徒歩5分
定員  20名 (定員になり次第締め切ります)
参加費 3000円(ホテル特製のケーキとコーヒーor紅茶付き)

連絡先 e-mail ecoledetouzan@hotomail.co.jp
電話   090-6662-0360
       
ご予約はお早めに!!

第六回の報告
4月20日、第六回
エコール・ド・東山開催。少し肌寒い日でしたが今回も快晴。主催者としては、お出かけいただきやすいお天気であることは、とてもありがたいことです。
さて、今回は東西の服飾に関わるお話でした。

「クリムトのファッション」 by 古川真宏(こがわ まさひろ)
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 古川さんのお話は今までにも聞いたことがあったので、大
の内容は把握しているつもりでした。ところが今日の発表で、たとえばジョン・ガリアーノのディオール・コレクションであるとかフライ・ヴィレのブレスレットなど、現代のファッションデザインにおけるクリムトの引用を具体的に見せてもらい、その魅力を再発見した気持ちです。

 そうそう。NHK大河ドラマ「篤姫」のオープニングCGで、主人公を演じる宮崎あおいさんがまとう着物や髪飾りがクリムト風であることには私も気づいていましたよ。でも、篤姫(1835-1883)の生きた天保から明治時代とクリムト(1862-1918)の生きた時代が重なっていたというところにまでは気づいていませんでした。映像作家は、そこまで考えて作ったのかしら?だったら素晴らしい。

 最近あまり動かさない私の思考回路のスイッチを入れてくれたのは、彼の絵が芸術作品としてのみならず宝飾品のようにみなされていたということです。(ここからは、わたし個人の瞑想(迷走?)で、古川さんの発表内容とは離れてしまいますが、絵画は果たして精神を高める芸術2013_4_20 007であるのか、それとも欲望をみたしたり富を顕示したりするための「もの」なのかという問い。クリムトの絵画を高額で落札した個人や美術館は、「所有する」という欲望を満たすだけでなく、それが集客のための商品となり、投資の対象にもなることは…それをあからさまに意図していないにしても…結果として事実なわけだから「もの」やなぁって、このあたりで私の頭はもうオーバーヒート。)

酷使した脳に必要なのは、糖分だっ!2013_4_20 029ってわけで、お待ちかねのコーヒーブレイク。今月のケーキは、キャラメルとピスタチオのムースに、セミドライのイチジクとアプリコットがトッピングされている大人な装いのケーキでした。コーヒーでも紅茶でも合うわぁ、と舌と頭を甘やかす喜びを味わっていると、松原さんの発表が始まりました。



「ヨーロッパを魅了した京都の刺繍(ぬい) ―輸出工芸刺繍の東西交流史的研究―」

by 松原史(まつばら ふみ)
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ヨーロッパ各地を飛び回って日本の近代刺繍を探すという松原さん。今日ははんなりと和服で登壇。エネルギッシュな研究活動とのギャップが素敵。研究を始めるきっかけは、現代の刺繍作品に感動して、京繍(きょうぬい)を習い始め、その歴史を調べて行くうちに、刺繍史のなかにある「空白」期間に気づいたからだとか。その「空白」とは近代(明治・大正期)のこと。その期間に制作された刺繍、それらは主に海外という新たな市場を見据えて制作された輸出品であり、それゆえ美術品としてではなく「製品」とみなされていたこと、海外で需要されていたため日本国内には残っていない、などの理由から考察対象になっていなかったのだそうです。

いくつもの作品を見せてもらったのですが、絵画と見まがうほどの写実性に参加者のみなさんも感嘆の声をあげるほどでした。同じ色の糸でも異なる縒り方によって光の反射が変わることから、独特の光沢が出たり、微妙な色の違いが出たりと、まさに技の粋を極めるとはこのことでしょう。

これら近代刺繍は、日本政府によって外貨獲得を担う輸出産業とし2013_4_20 017て、また日本の近代性を担保する国の美術として、期待されており、それゆえ西洋式の生活に合う形体、たとえば袱紗、屏風、額装、衝立、壁掛、卓布、クッションカバーなどが模索されていたのだそうです。う~ん、「殖産興業」「富国強兵」とかって用語をセットで覚えたことをじわじわ思い出してきたぞ…。富国に必要なのは、日本の近代化。最新の技術や産業を西洋からとり入れるようになる、と習った気がする。(いやぁ、記憶はかなり曖昧ですよ。何せ、10代の時に学んだことですからね。何年前とは言えないけれど…)どちらかといえば、西洋⇒日本への一方通行のように覚えていました。でも、今日の話から、日本⇒西洋という交通もあったのだと知り、しかもその道を通って西洋に渡ったのが今日見た近代刺繍であったということに日本人としての誇りを感じるのでした。

2013_4_20 037今回のスピーカー二人、そして5月のスピーカー菅野さんを囲んでの茶話会に突入!いつも話に花が咲き、お開きと声をかけるの、とても躊躇するのですよねぇ。参加してくださったみなさま、スピーカーのみなさま、ホテルのみなさま、本当にありがとうございました。
さて、Touzanバーは17:00からの営業にむけて準備が整ったようです。みなさまとはまた来月、この素敵なバーでお目にかかります。

ハイアット リージェンシー
京都のフロントデスクのフラワーアレンジメントで報告の最後をしめくくるのが定番となってまいりました。今日は、鮮やかな紫のお花。そして、さわやかな白いお花がロビー中央にありました。
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第七回 5月18日土曜日午後2時から開催いたします。
文系のお話が多かった当エコールですが、今回は、理系ですよ。

「最先端観測衛星でみる太陽のほんとうの姿」
   渡邊 晧子(京都大学宇宙総合学研究ユニット 学術振興会特別研究員PD)
 青空にさんさんと輝く太陽。昨年5月の金環日食では日食グラス片手に太陽を観測したという方は多いのではないでしょうか。最先端の観測衛星でみた太陽には、微細な黒点内部の構造やフレアと呼ばれる大爆発など、ワクワクする現象で満ち溢れています。選りすぐりの写真、ムービー集をお楽しみください。


「植物の気孔づくりの戦略」
   菅野 茂夫(京都大学大学院 理学研究科 特別研究員)
 植物は「気孔」と呼ばれる小さな孔を用いて、地球を循環する二酸化炭素を取り込んでいます。適切な気体の取り込みのために、植物が気孔の数をしなやかに変化させることが知られているのですが、その仕組みが最近明らかになってきました。気孔の数の調節を行うペプチドの研究を中心に、植物の気孔づくりの戦略についてご紹介します。


エコール・ド・東山 第七回
日時  5月18日 午後2時~4時(午後1時半開場)
会場  ハイアット リージェンシー 京都 地下1階 Touzanバー
     市バス 100・206・208系統 七条三十三間堂前下車
     京阪電車 七条駅より徒歩5分
定員  20名 (定員になり次第締め切ります)
参加費 3000円(ホテル特製のケーキとコーヒーor紅茶付き)

連絡先
e-mail    ecoledetouzan@hotomail.co.jp
電話   090-6662-0360


       ご予約はお早めに!!

              

桜満開の京都にも強い雨が降っています。
ソメイヨシノは散っちゃうでしょうね。でも、この雨が上がったら八重桜ですね。
こちらも楽しみ。

ところで、4月20日開催の第六回エコール・ド・東山
早くからたくさんのご予約を頂きまして、定員の20名に達しました。
ご予約ありがとうございました。

第七回は5月18日(土)に開催いたします。
お話の内容については、数日内にアップしますので、お楽しみに。

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